罰ゲーム倶楽部 第2ゲーム だるまさんがころんだ


 優衣は洋介の肩を掴み、真っ直ぐに目を見つめた。

 

「君、洋介君って言ったよね?」

 

「うん」

 

「結婚ってどういうことか分かってる? 百合ちゃんを一生守るって事だよ。自信あるの?」

 

「そんなの当たり前じゃん。だから付き合ってんだよ」

 

 洋介が後ろにひっくり返るぐらい大袈裟にふんぞり返る。

 

「どんな事があっても守る?」

 

「余裕だよ」

 

 洋介がそう言った瞬間、目の前を優衣の蹴りが通過した。風を切り裂く音と共に洋介の髪が風で揺れる。

 

 驚く洋介の前に立ち、優衣は精一杯意地の悪い顔を自分の中から引き出してニヤッと笑った。

 

「お姉ちゃんはね、実は殺し屋なの。今日は百合ちゃんを殺しに来たんだ」

 

「ええ!?」

 

 さっきまでと打って変わって、洋介は怯えた表情になった。

 

「邪魔するなら洋介君も殺しちゃおうかな〜〜?」

 

 

 優衣は変質者のようなポーズで、じりじりと洋介に近づいていく。それに合わせて洋介はじりじりと下がる。

 


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