2010年6月17日
「ラン ローラ ラン」(100点中95点)
「ローラ、助けてくれ!」
ローラの彼氏・マニ(運び屋)がヘマをしてマフィアの金10万マルクを無くし、ローラに電話で助けを求める所から物語は始まる。
二時間後にはマフィアに金の受け渡しをしなくてはいけない。
10万マルクを失ったことがバレたらマニは殺される。
二時間で10万マルク。絶望的な状況で、ローラは金もアテも持たずにマニの元へ走る。
って感じで物語は始まる。
あ、これは絶対に面白い。と思わせるオープニングのテンションをエンディングまで維持し続ける快作。
個性的な演出・意外な展開・スピード感が観る者の心を掴んで離さない。
観る者っていうのはお前らの事な。
お前らハゲどもの心を掴んで離さない!
あらすじはちょっと暗い話っぽいけど、全然重苦しくない。むしろ所々ユーモラスで賑やか。
「世間の常識?僕そんなの一切無視していきますから」と言わんばかりの監督のはじけっぷりがこの映画のエンターテイメント性を高いレベルまで引き上げ、
全体的に好感が持てる仕上がりになっている。
ローラはどんな方法で10万マルクもの大金を集めるのか。
ストーリーも後半になるにつれてどんどんハチャメチャになっていくんだけど、デタラメでも面白ければ客は納得するものだ。この作品には王道の映画じゃ得られない興奮がある。
興奮っていうとイヤらしい事しか想像できない性欲の塊のような皆さんでもきっと満足頂けるはずだ。
さあ、手元にあるアダルトビデオを全部ブックオフに売り払って、少しは映画を見ろ。
個人的にはもうちょっと長くして、すべての難題を全部丸くおさめてほしいと思ったけど、きっとそれは欲張り過ぎなんでしょう。
まあ90分っていうタンパクな上映時間は観やすいんじゃないかと思うし、中だるみもないので安心して勧められる。
観る映画がなくて迷ってるならこれを観ておくべき。ザ・娯楽大作