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6月14日(雨時々徹夜の予感)

 

僕が彼女と初めて出会ったのは、

海の見える島だった。

 

その島には名前もなくて、島民も数えるほどしかいない。

 

彼女は海で魚と泳ぐ事を日課としていて、

1日の半分を海の中で過ごしていた。

 

海はとても青く、美しかった。

そして彼女も……。

 

僕は彼女に話しかけたかったが、彼女ほどうまく泳げないので、いつも遠くから彼女の姿を眺めているだけだった。

 

だから僕は海辺で貝殻を集めた。彼女が喜ぶようなきれいなきれいな貝殻をビンに詰め込みつづけた。

 

このビンを貝殻でいっぱいにして、いつか彼女に渡すんだ。

 

この海の中で、魚達と泳いでいる彼女に教えてあげたかったから……。

 

陸にも素晴らしいものがたくさんあるんだよって。

 

 

いつものように僕が海で遊んでいると、彼女が現れ、僕に話しかけてきた。

 

毎日貝殻を集めている僕に興味を持っていたらしい。

 

彼女は僕の集めた貝殻を見て、興奮してはしゃいでいた。

 

僕はなんだか照れくさくて、そっけない態度をとる。

 

 

彼女が貝殻を欲しがったので、僕はビンから一つだけ貝殻を取り出し、彼女に手渡した。

 

とびっきり綺麗な貝殻。彼女は予想以上に喜んだ。

 

僕達は砂浜に並んで座った。

 

「私ね、魚に生まれたかったんだ」

 

そう言って笑う彼女の顔は少し寂しそうだった。

 

「ここは私の居場所じゃないの。だってここには悲しみしかないから……」

 

彼女は孤児だった。

 

孤児院では院長にいじめられ、友人と呼べる人間もいない。彼女はずっと海と暮らしてきたんだ。

 

僕は彼女を元気付けてあげたかった。

 

「きっと魚になれるよ。だってあんなに綺麗に泳げるんだから」

 

僕は何も考えずにそう答える。彼女はそうかな? と小さく呟いた。

 

「そしたら、貝殻も集め放題だね」

 

それを聞いた彼女は嬉しそうに笑った。

 

 

僕はもっともっと彼女の笑顔が見たかった。

 

 

僕がこのビンを渡したら、君はどんな顔をするかな。

 

この貝殻はいずれ全部君のものになるよ。

 

そしたら君にも思い出ができる。悲しい事ばかりじゃないだろ?

 

僕はまた貝殻を集める。彼女の喜ぶ顔を思い浮かべながら。

 

でも……。

 

 

僕のビンが貝殻で埋まる頃、彼女は海には来なくなった。

 

貝殻を渡したいけど、彼女はいつまでも現れない。

 

 

 

僕は彼女を待った。

 

 

ずっと、ずっと待った。

 

だけど彼女は現れなかった。

 

 

 

それでも僕は待った。

 

それから数日後。

 

海に一頭のイルカが現れた。

 

イルカは僕の前で泳ぎ続ける。

 

僕はすぐにそれが彼女だと分かった。

 

だって……、ずっと見てきたから。

 

楽しそうに泳いでる彼女の姿を。

 

彼女は相変わらず綺麗だった。自分の居場所を見つけた彼女は前より何倍も活き活きとしている。

 

 

僕はビンに詰め込まれた貝殻を海に投げ入れた。

 

彼女は驚いていたけど、その表情はすぐに笑顔に変わった。

 

海の中できらきらと光る貝殻たちは、彼女を祝福しているようだった。

 

 

海の中から彼女の声が聞こえる。

 

「君に会えてよかった。悲しい事ばかりじゃなかったよ」

 

僕は頷いた。

 

「世の中はね、出会いでいっぱいなんだ。君もきっと出会えるよ」

 

親友。大切な人。永遠の愛。家族。

 

これから君には素晴らしい人生が待っているんだ。

 

「私は何もあげられなくて……、もらってばっかりでごめんね」

 

「僕もたくさんもらったよ」

 

彼女の嬉しそうな顔はどんな宝石よりも輝いて見えた。

 

「もう行きなよ。思う存分泳いできな」

 

「うん。ありがとう」

 

彼女は海へ、僕は陸へ、それぞれの居場所に戻った。

 

人生は出会いで満ちている。

 

僕の存在は彼女を、彼女の存在は僕を、

 

お互いがお互いを救うために出会ったんだ。

 

 

僕は思い出の日記を取り出して、皆にこの話をしてまわっている。

 

誰も信じてくれないけど、僕はそれでもいいんだ。

 

だって、これは僕と彼女だけの物語だから。

 

 

 

て、いうかウソだしな。

 

あははははははは。だっふんだ(←ビジラビ史上最低のオチ)

 

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