アイスばっかり食べてます。
7月6日
なんか今日は疲れていたので、晩御飯は帰る前に食べていく事にしました。
町をふらふらと歩いているとお寿司のいい香りがしたので、こんな所にお寿司屋さんができたのかと思ってそっちに歩いていったら、普通に公衆便所にたどり着きました。僕の鼻はそこまで腐っていたのか……。
まあどうでもいいや。日記書きま〜す。
『ザンギエフ〜僕がゲームを嫌いになった理由〜』
僕はストリートファイターUが大嫌いだった。
なぜなら、たくさんいるキャラクターの中で、僕が使っていたザンギエフだけあきらかに普通の人間だったからだ。
波動拳を避ける事もできないジャンプ力。皆が飛び道具を使っている中で、なんのひねりもなく接近戦を挑む頭の悪さ。
しかし、僕にはザンギエフを使う以外の選択肢はなかった。
当時、必殺技を出す事すらできなかった僕ができる事と言えば、キャラクターセレクトでザンギエフを選んで皆の失笑を誘う事だけ。
その日も僕はボロボロにやられた。
「あはははははは。ザンギエフ弱えええ」
友人の余裕こいた発言に腹が立ったので、僕は精一杯の強がりを言う。
「なめんなよ。これが現実の世界だったらザンギエフが最強なんだよ。こんなヒョロい人間なんかに絶対に負けねえ!!」
だけど友人は相当調子に乗っていて、こんな発言をした。
「いや、現実の世界にザンギエフがいたとしても俺は絶対に勝つね。だってコイツ超弱ええもん」
なんて身の程知らずな。
友人は調子をこくあまり、周りが見えなくなってしまっている。僕が現実に気づかせてあげなければ。
翌日。僕は語学留学中のザンギエフ(身長2メートル)を雇い、友人の家に押しかけた。
「ほら、ザンギエフが来たぞ? お前勝てるって言ってたよな? 勝ってみろよ」
「え……? あ……」
友人はすっかり固まってしまっている。ほらね。調子に乗るとろくな事がないんだ。
友人を正しい道に引き戻してあげた満足感を得た僕は家に帰ろうとした。
しかし、ここでトラブルが発生。
調子に乗ったザンギエフが友人の首を思いっきり殴って、殺害した。
現実世界には当然コンテニューはない。友人はザンギエフに勝てるといってしまったばっかりに無残な死体に変わった。
突然の出来事に唖然とする僕。頭の中が整理できない。
「ほ、ホラ見ろ!! 現実世界ではザンギエフが最強なんだよ!!」
捨て台詞を吐いて僕はその場から逃げた。ザンギエフなんか連れてくるんじゃなかった。クソ。ゴメンよ友人。
それから一週間後のニュースで、ザンギエフの無期懲役が決まった事を知った。
そこで僕は気づいた。一番調子に乗っていたのは僕だったんだ。僕が二人を出会わせなければ、皆幸せに暮らせたのに……。
ごめんよ。みんな。
それから10年後。僕は世界ゴミ拾い選手権で優勝した。
この命が尽きるまでボランティアを続けると心に決めた。
僕は世の中のためになるような人生を選んだのだ。
インタビュアーがマイクをこちらに向けてくる。
「この喜びを誰に伝えたいですか?」
僕は迷わず答えた。
「天国の友人と、ザンギエフに……!!」
って感じの小説を書こうかなって思ったけど、普通につまらないし、意味が分からないのでやめました。
ザンギエフなんて実際は大嫌いです。顔も見たくありません。