罰ゲーム倶楽部 第1ゲームじゃんけんぽん


〜すべてのはじまり〜


「は? 何?」

 優衣は眉をしかめた。教室内がざわついている。罰ゲーム倶楽部なんてふざけた名前は今まで聞いたことがない。冗談めいたこの状況は誰かの悪ふざけだろうか? 

「このたび、我がクラブは2年ぶりに復活する事になりました。これは非常にめでたい事です。つきましては、復活のお祝いとしてちょっとした宴を開きたいと思います」

 

 どこかふざけた声。状況が飲み込めない優衣はただスピーカーを眺めている。教室内は未だにざわついたままだ。

 

「罰ゲーム倶楽部って何〜?」

 

「ふざけてるだけだろ?」

 

「今喋ってるやつ、絶対に暇人だよな〜」

 

 

 罰ゲーム倶楽部の名前を聞き、麻紀は優衣の腕を掴んだ。クラスメイト達が笑っている中、麻紀だけが真剣な表情をしている。

「あたし、この倶楽部知ってるかも……」

「え?」

「2年前、あたし達がまだ中学生だった頃にウワサになってた。なんかやばい事やってる集団がいるって……。確かそいつらの名前も罰ゲーム倶楽部」

「は? なんでそんなクラブが学校にあんの!?」

「分かんないけどメンバーは全員、『過激派』だとかいわれてたらしいよ? 罰ゲームなら本当になんでもやるから、先生も怖くて口が出せなかったみたい」

 スピーカーから再び声が聞こえる。

「それではゲームスタートです。最初のお祭りなんで、皆さん楽しく行きましょう」

 放送が途切れた瞬間、学校中に笛の音が響き渡った。

 


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