罰ゲーム倶楽部 第1ゲームじゃんけんぽん


 優衣はトラ男のマスクに手をかけた。

「じゃあ、お約束のアレ行きますか」

 麻紀が優衣の元にやってくる。

「え? ウソ。取っちゃうの?」

「そりゃ取るでしょ。正体隠すなんて卑怯だよ。スカートめくりするなら素顔のままで堂々とやらなきゃ」

「……そういう問題じゃないでしょ」

 麻紀が呆れ気味に呟く。

「いや、その通りだ」

 トラ男が上体を起こした。ヒザを立てたまま斜に構えている。

「俺は男らしくなかった。次からは素顔のままでスカートめくりをすることにしよう」

「ほらほら。こんな事言ってる。さすがタイガーマスク」

 優衣は嬉しそうに麻紀に話しかける。

「あんたはマスク取りたいだけでしょ? 好きにしたら?」

 優衣はトラのマスクを勢いよく剥ぎ取る。

「さあ、いでよ変態!!」

 トラの覆面から長髪が覗く。その正体に優衣と麻紀は言葉を失った。


14ページ

次へ   前へ   TOPへ