罰ゲーム倶楽部 第1ゲームじゃんけんぽん
優衣はトラ男のマスクに手をかけた。
「じゃあ、お約束のアレ行きますか」
麻紀が優衣の元にやってくる。
「え? ウソ。取っちゃうの?」
「そりゃ取るでしょ。正体隠すなんて卑怯だよ。スカートめくりするなら素顔のままで堂々とやらなきゃ」
「……そういう問題じゃないでしょ」
麻紀が呆れ気味に呟く。
「いや、その通りだ」
トラ男が上体を起こした。ヒザを立てたまま斜に構えている。
「俺は男らしくなかった。次からは素顔のままでスカートめくりをすることにしよう」
「ほらほら。こんな事言ってる。さすがタイガーマスク」
優衣は嬉しそうに麻紀に話しかける。
「あんたはマスク取りたいだけでしょ? 好きにしたら?」
優衣はトラのマスクを勢いよく剥ぎ取る。
「さあ、いでよ変態!!」
トラの覆面から長髪が覗く。その正体に優衣と麻紀は言葉を失った。
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