罰ゲーム倶楽部 第1ゲームじゃんけんぽん
〜異変〜
優衣達が教室に戻ってくると、教卓には花瓶が置かれていた。
黒板には大きく「牧原先生は死にました」と書かれている。教室は軽くざわざわしている。
「いつの間に……」
「牧原先生が死んだ?」
クラスメート達も状況を把握できていない所を見ると、どうやら誰もが気づかないうちに行われた犯行らしい。
優衣と麻紀は黒板をじっと眺める。
「これも罰ゲーム倶楽部の仕業?」
「だろうね」
優衣が振り返ると、裕子の席の周りには花輪がたくさん置かれていた。新しい店舗がオープンした時に店先に飾られているあれだ。
花輪の中には「玉の輿おめでとうございます 罰ゲーム倶楽部一同」と書かれた木の板が挟まっていて、どこかのテレビ番組みたいになっている。
裕子は花輪をどける事もできず、どうすればいいのか分からないといった感じで俯いていた。
「これも?」
「うん。無茶苦茶だね」
麻紀は笑っている。言葉とは裏腹に、この状況を楽しんでいるようだ。
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