罰ゲーム倶楽部 第2ゲーム だるまさんがころんだ
優衣が観客席に戻ると、そこにはがっかりした顔のクラスメート達が待っていた。
「優衣〜、なにしてんの〜」
「負けちゃったじゃん」
「うん。ごめんね」
優衣は片手をあげて軽く謝ってから、階段を駆け上がる。
麻紀と彩の元に行き、カバンを拾い上げた。麻紀が眉をひそめながら問いかけてくる。
「優衣。やっぱり最近のあんた、変だよ」
「うん、ごめん。私、用事できた」
「何? 何か大変な事?」
「いや、すごくつまらない用事なんだけど。とりあえず今日は帰るね。応援ありがと」
手短に礼を言って、優衣は再び階段に足をかける。
「優衣の試合も終わったし、あたしもそろそろ行こうかな」
彩がゆっくりと立ち上がった。そのまま優衣の肩を掴む。
「途中まで一緒に行こうか。優衣」
優衣はギクッと振り返り、慌てて首を振る。
「イヤイヤイヤ。いいよいいよ。急ぐから」
慌てる優衣を見て、彩はふふっと笑った。
「じゃあ追いかけちゃおうっと」
「はい!?」
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