罰ゲーム倶楽部 第2ゲーム だるまさんがころんだ
「優衣は何か隠してるとみた。あたしから逃げ切れないと、なんとその秘密がバレてしまいます。危うし優衣」
彩がナレーター口調で喋る。その後ろから麻紀が楽しそうに顔を出した。
「あ、それ面白そう。あたしも参加していいですか?」
「もちろん」
彩が満面の笑みで返事を返す。
優衣は信じられないといった表情で彩を見つめた。
「うそお! 本当についてくる気なの?」
彩が右手を前に差し出す。
「ほらほら、急いでるんじゃないの?」
「う〜〜」
彩と麻紀がカバンを持ちあげる。優衣はカバンにドロップスの缶を詰め込んだ。
「先に言っておくよ。置き去りにするからね」
「あら、怖い」
彩が再び笑う。麻紀もワクワクした表情でこっちを見ている。
本当にまずい事になった。まさかこんな展開になるなんて……。バレる訳にはいかない。私が罰ゲーム倶楽部に入っている事は。
「さあ、ゲームの時間です。じっくりと楽しみましょう」
彩が微笑みながら呟く。
優衣は大きく息を吸い、勢いよく走り出した。
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