罰ゲーム倶楽部 第2ゲーム だるまさんがころんだ
電流を浴び、ビクッと体が震える。優衣の体はそのまま前のめりになった。
――倒れるっ。
甘かった。相手の実力を完全に見誤った。
この結果は当然だ。その罰がこの電流なら、それは甘んじて受ける。
だけど……。
優衣は倒れながら和也の首に片腕を引っ掛けた。
「げっ!」
「ただじゃやられない。あんたも来い!」
優衣は倒れる勢いで、和也を地面に叩きつけた。あまりの衝撃に和也が咳き込む。
「……てめえ」
地面に寝転びながら、和也が優衣を睨む。
優衣は薄目を開けたまま、和也を見ながらフフッと小さく笑った。
「……油断大敵」
寝返りをうって見上げた空は雲ひとつなく、うっとおしいぐらい青かった。
隣では和也が「一万ボルトにしとけばよかった」と呟いてる。
麻紀の言うとおりだった。「罰ゲーム倶楽部は有名人の集まり」というのはどうやら本当らしい。
「和也……」
「ん?」
「次は絶対にあたしが勝つからね」
「……次からはまともに勝負してやるよ」
和也の言葉を聞き、優衣は拳を強く握り締めた。
次のゲームは絶対に負けない。相手が和也だろうと、仁だろうと。
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