罰ゲーム倶楽部 第3ゲーム  ケイドロとお姫様


「とまあ、僕達の出会いはこんな感じです」

 

 圭は一通り話すと、何故か皆に小さく頭を下げた。

 

「優衣、やる気でたか?」

 

 修二が笑いながらコップにビールを注いでくる。

 

「ええ? 話ってこれで終わりなの!?」

 

「そんなわけないでしょ」

 

「まだ付き合ってもいないじゃねえか」

 

 彩と仁が同時につっこむ。

 

「だよね。修二、まぎらわしいこと言わないでよ」

 

「はは」

 

「はい、モモ肉一丁」

 

 話途中、実がテーブルに山ほどのモモ肉を置いた。

 

 丁度優衣の位置から圭の顔が見えなくなるほど積まれている。あまりの量に優衣は度肝を抜かれた。

 

「こんなに食べられないよ……」

 

 すかさず彩と修二がモモ肉を一本ずつとる。

 

「みんなで協力ね」

 

「よし、食おう。圭君。君も食ってね」

 

「あ、はい」

 

 圭もモモ肉を掴んで一口ほおばる。

 

 仁は呆れ顔でテーブルに肘をついた。

 

「圭、めんどくさいから食いながら話せ」

 

「ふぁい」


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