罰ゲーム倶楽部 第3ゲーム ケイドロとお姫様
優衣と彩と麻紀は、公園のベンチに腰を下ろし、ゆったりと夜風に当たっていた。
作戦決行まで後5日。いや、12時を過ぎたから後4日だ。
優衣は何か漠然とした不安を感じ、やりきれない思いを抱えていた。
迷いを振り切るためにはやはり、あと一押し欲しい。
何か小さなとっかかりでもいい。
いざと言う時に自分を信じられる根っこのような物。
じゃないと大事な場面でポカをやらかす。そんな気がした。
彩は優衣の顔を見ながら、薄々と何かを感じ取ったのか、軽い口調で喋りだした。
「見に行ってみる?」
「え?」
「小夜子ちゃんの家」
彩の突然の提案。話は急だったが、優衣は迷わず頷いた。
それが自分にとって必要な事だと思った。収穫があってもなくても。
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