罰ゲーム倶楽部 第3ゲーム ケイドロとお姫様
三人が公園を出ると、丁度一台のタクシーが通りかかった。
彩がタクシーを止め、三人は後部座席に座り込む。
制服姿の三人に運転手はかなり疑わしい表情を向けたが、彩を見た瞬間に表情に恐怖の色が浮かんだ。
「ど、どちらまで?」
「菊田本町の薬屋前までお願いします」
運転手は小さい反抗のつもりなのか、恐る恐る声をかける。
「ドラッグストアはもう閉店してますけど……」
「それが何か?」
彩が座席に深く腰掛け、運転手を見る目を細める。運転手は慌てて前を向いた。
「あ、いえ、なんでもないです」
ゆっくりと車が発進する。優衣が窓を開けると夜風が頬を冷やした。
「なんだか冒険に出るみたいでワクワクするね」
優衣は車の揺れに合わせて体を揺らした。
「出発進行〜〜」
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