罰ゲーム倶楽部 第2ゲーム だるまさんがころんだ


「美味しい! チョコレートとクッキーが混ざってる!!」

 

「美味しいだろ? じゃあ君は何を食べた? 大きな声で言ってごらん」

 

 和也が「せーの!」と言って答えを促し、それに合わせて洋介が大声で答えた。

 

「チョコレートクッキー!!」

 

「ブッブーッ!!」

 

 不正解。洋介は驚き、和也の顔を見た。

 

 

 

「え? チョコレートクッキーでしょ?」

 

「ふふ、正解はね……」

 

 和也はごそごそと紙袋をあさりだす。洋介はすねた顔をして百合のほうを見た。

 

「ずるいよ。絶対にチョコレートクッキーだった。だってチョコレートとクッキーの味がしたモン。百合、僕が食べたのはチョコレートクッキーだったでしょ?」

 

 そう言って洋介は百合に近づく。百合はゆっくりと後ずさりした。

 

「え? 百合、どうしたの?」

 

「……い、イヤ……」

 

「え?」

 

 百合は半泣きになっている。

 

「洋介君、近づかないで!!」

 

「な、何で?」

 

 呆然としている洋介の肩を突然和也が掴み、紙袋からアレを取り出して見せた。

 

 

「正〜解は、ゴキブリでしたーーー!!」

 

「うわああああああああああああああ!!」

 

「いやああああああああああああああ!!」

 

 洋介と百合の叫び声が公園にこだました。

 

 


92ページ

次へ   前へ   TOPへ   目次へ