罰ゲーム倶楽部 第2ゲーム だるまさんがころんだ
「美味しい! チョコレートとクッキーが混ざってる!!」
「美味しいだろ? じゃあ君は何を食べた? 大きな声で言ってごらん」
和也が「せーの!」と言って答えを促し、それに合わせて洋介が大声で答えた。
「チョコレートクッキー!!」
「ブッブーッ!!」
不正解。洋介は驚き、和也の顔を見た。
「え? チョコレートクッキーでしょ?」
「ふふ、正解はね……」
和也はごそごそと紙袋をあさりだす。洋介はすねた顔をして百合のほうを見た。
「ずるいよ。絶対にチョコレートクッキーだった。だってチョコレートとクッキーの味がしたモン。百合、僕が食べたのはチョコレートクッキーだったでしょ?」
そう言って洋介は百合に近づく。百合はゆっくりと後ずさりした。
「え? 百合、どうしたの?」
「……い、イヤ……」
「え?」
百合は半泣きになっている。
「洋介君、近づかないで!!」
「な、何で?」
呆然としている洋介の肩を突然和也が掴み、紙袋からアレを取り出して見せた。
「正〜解は、ゴキブリでしたーーー!!」
「うわああああああああああああああ!!」
「いやああああああああああああああ!!」
洋介と百合の叫び声が公園にこだました。
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