罰ゲーム倶楽部 第2ゲーム だるまさんがころんだ
落ち込む優衣の頭を仁がグシャグシャと撫でる。
「次はしくじるなよ? 優衣」
「……分かってるよ」
なんだか仁の顔がまともに見れなかった。今、口を尖らせている自分が仁にはどんな風に見えているんだろう……。
仁は優衣の頭から手を離し、懐から札束を取り出した。
「お前ら、次のゲームは依頼も兼ねるからな。100万の大仕事だ!! ぬかりのないようにな!!」
「ひゃ、100万!!?」
優衣と麻紀は目を丸くした。
周りのメンバー達は平然とした顔で頷いている。「それはおかしいだろ!」と突っ込みたくてしょうがない。
「それと、次のゲームからは副部長も混じることになった」
「マジ?」
100万円と聞いても平然としていた部員達がざわつく。
「副部長? そんなのいたの?」
優衣の質問に部員全員が驚いた。
優衣が意外そうな顔で仁を見る。副部長の存在なんて、今まで聞いたこともなかった。
「優衣、お前何言ってんだ?」
「彩から何にも聞いてねえのか?」
「彩ちゃんから? どういうこと?」
仁が大きくため息をついた。
「ったく、あの野郎は本当に隠し事が好きだな……」
仁の言葉を聞き、麻紀が優衣のそでを引っ張る。
「彩さんって、もしかして……」
仁が頷いた。
「そう。罰ゲームクラブの副部長は、彩だ」
え?
「ええええええええええええええええ!!」
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