罰ゲーム倶楽部 第3ゲーム
薄暗く、雨の降る街。
そんな街を血を浴びた彩ちゃんが俯いて歩いていた。
ザーザー降りの雨の中、薄い膜が張ってあるように周りの風景はぼやけている。
まだ幼さが残る彩ちゃんのその姿は二年前のものだった。
傘もささず、ずぶぬれになりながら歩くその姿は、泣いているようにも見えた。
「優衣、試合観にいけなくてごめんね」
最後のセリフはやけに耳に残った。
97ページ
次へ 前へ TOPへ 目次へ